yoga school kailas

被害や恩恵を救済につなげること

 たとえば、誰かから何らかの被害や苦痛を受けたとき。
 それを自己の心の成長の糧として喜ぼう。
 その苦悩から積極的に何かを学ぶようにしよう。
 そして、悪しきカルマが浄化されたのだと喜ぼう。
 何とかして、その苦痛や被害を、自己の心の成長や修行の進化につなげるのだ。
 そうすることによって、その苦悩を与えてくれた人は、結果的に、私の修行を進めてくれたという因を作ったことになる。 
 カルマの法則からいって、人に苦痛を与える人というのは、本人もその苦痛のカルマを持っている。
 そして普通は、そこに「修行」や「ダルマ」というエッセンスがない限り、そのカルマはループし、絶えることがない。
 もちろん私もそのループの中にいるわけだが、もし私が、すでに「修行」や「ダルマ」というエッセンスを、ほんの少しでも持っているなら--その教えに従って、相手が与えてくれた苦悩を自己の成長につなげよう。
 それにより相手には、私を成長させたという予期せぬカルマが返ることになる。
 こうして彼も、将来、苦悩のループから抜け出ることができるかもしれない。その種を与えるのだ。
 苦しみを受けたら、真理の種で返せ。それはその苦悩を、いかに自己の成長につなげられるかで決まる。

 
 たとえば、誰かから何らかの恩恵を受けたとき。
 恩返しをしたいと思う。その最高の恩返しは、その恩恵を、自己の心の成長や、魂の修行の進化につなげることだ。 
 それにより彼にも、心が成長するカルマ、魂が進化するカルマが返るだろう。
 これこそ最高の恩返しだ。

 つまり、苦悩を受けても、恩を受けても、すべて自己の心や魂の成長につなげるということ。
 それは自分のためでもあり、また、同じカルマのループの中にいる彼らのためでもあるんだ。

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