心を広げると苦しみは消える
コップの水に石ころを一つ放り込んだら、多くの水がこぼれて、大変だ。
洗面器の水だったら、こぼれるまではいかないかもしれないけど、かなり波立って大変だね。
でもプールだったら? ジャポンと音がして波立つけど、プール全体からいったら、あまり大したことはない。
じゃあ、大海だったら? 石ころ一つ放り込んだって、ほとんど影響ないね。
何を言いたいかというと、自分の心を広げれば、苦しみや悲しみは消えるんだよ。
逆に言うと、心の狭さが、どうでもいいできごとを、不満や苦しみに結び付けてるってことだ。
でも、ヨーガや仏教の定義では、本来、心というのは大海のように、無限に広がっている。それを狭めているのは、様々な『壁』だね。
他人に対する壁。
自分の中での、壁。
観念から来る壁。
まあ、あまり細かい検討は、長くなるのでここでは避けるけどね。それは皆さんそれぞれ自己分析してみたらいいと思います。
それらの壁がね、本来無限に広い、心の世界を狭めている。
だから様々な小さな出来事が、ものすごい大変な苦しみに感じられてしまうんだ。
だから逆に心を広げれば、苦しみは消えるんだ。
そのためにはいくつかの方法がありますね。
一つ一つの壁の正体を分析して消していく。これをギャーナ・ヨーガの方法といいます。
あるいは、本来、完全に無限に広がっている神に心を合わせ、その完全な状態をいただく。ちょっとずるいような気がするけどね(笑)。これはバクティ・ヨーガだね。
あるいは、周りの人々や生き物への愛をね、好き嫌いを超えた、平等な無限な愛を広げていく。これはバクティ・ヨーガの変形としての、慈悲のヨーガだね。
あるいは、ひたすら自己や宇宙の本質に精神集中することで、その広大さを体得する。これがラージャ・ヨーガだね。
あるいは、神秘的なエネルギーの力で、物理的に壁をぶち破る。これがクンダリニー・ヨーガだ。
まあ、いろいろ書いちゃったけど、難しく考えなくてもね、まずは、壁を越え、心を広げてみようと、考えるだけでもいい。
何らかの理由による心の狭さが、今の自分の苦しみを作り出しているんだということを考えるだけでも、ハッと気づけるかもしれない。
なぜなら、本来の自然な我々の心は、もともと無限に広大なんだから。
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