心の反映
世界の一切は心の反映である。
もちろん、根本的にこの世界そのものが心の反映に過ぎないのだが、そういう大いなる話だけではなく、日々の小さなことも皆すべてそうなのである。
つまり、あなたが見ている世界や他の人々の状態は、正しい認識ではなく、あなたの心の状態の反映に過ぎないということだ。
つまり、あなたが自分の心を変えない以上、
たとえば憎しみや嫌悪に満ちた地獄を見る者はどこへ行っても地獄を見、
無智で刹那主義的な怠惰な世界を見る者はどこに行ってもそのような動物的な世界を見、
エゴイスティックな餓鬼の世界を見る者はどこへ行ってもエゴイスティックな餓鬼の世界を見、
人情的なあたたかい世界を見る者はどこへ行っても人情的なあたたかい世界を見、
嫉妬や闘争に満ちた阿修羅の世界を見る者はどこへ行っても阿修羅の世界を見、
天の楽園を見る者はどこへ行っても天の楽園を見る。
それは環境のせいではなく、心の状態のせいである。
よって環境や他者をコントロールしようとするのではなく、自分の心をこそ浄化し作り替えなければならない。
このような事実は、このような教えを学び、他者を観察するとよくわかることなのだが、自分自身のことについてはなかなか気づかない。
しかし気づいた者は、懸命に修行することだろう。
そのような心の病を治療し、浄化し、すべてから解放された本然の心を取り戻すことこそがヨーガや仏教の修行の要諦であるからだ。
よって世界や周りの状態を気にしたり批判する前に、常に自分の心の浄化と解放の道に励もう。
苦しみや悩みが多いほど、そのような思いは強くなる。
なぜなら心の浄化と解放のみが、あらゆる苦悩から解放される唯一の道だからだ。