yoga school kailas

山のダルマ(29)

 もし、来世でなら悟りを得られるかもしれないと考えているならば、死ぬ前に必要なことは自分で為さなければならないのだということを覚えておきなさい。葬儀で行なわれる儀式が自分の功徳を生み出してくれると信頼しているならば、あなたは期待を裏切られるだろう。よって、心を内側に呼び戻し、世俗の事を徹底的に厭逆しながら、「人生と修行は一体であることを忘れない」という強い決意で基礎を築きなさい。それから、見解・瞑想の修行において、根幹をなす努力の目標を正確な方法で達成しなさい。そしてそれに続く悟りへの道には、破滅をもたらすものを避け、有益なものを身につけるために、サマヤを保持し、誓約を守り、指示を守るというメソッドが存在している。それらを行なった結果として、あなたの本来備わっている潜在的本質は、知らず知らずのうちに成就される。それが、ゾクチェンがブッダへの道における罪人にとっての強力な手段であるといわれる所以である。

share

  • Twitterにシェアする
  • Facebookにシェアする
  • Lineにシェアする