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四無量心

 ラーマクリシュナやヴィヴェーカーナンダの教えで、「犬がキャンキャン吠えてもまったく気にならない象のようであれ」といったものがある。
 これは、「世俗の人が何を言っても気にせず、修行者としての誇りを持て」というニュアンスが強いと思うが、もっと広い意味で、小さなことに動じない大きな心を持てという意味でもあろう。

 それは「俺は修行者だ」と虚勢を張れということではない。もっと本質的な心の強さ、深さ、大きさを育てなければならない。それには誇りを持つことも大事だが、もっと中心的な核となるのは、慈、悲、喜、捨の四無量心だ。

 四無量心の修習によって心が鍛えられていれば、本当の意味で、少々のことには動じなくなる。逆に言えば、修行者が、もし誰かの言葉や態度、あるいは小さな出来事で心が動揺することがあるとしたら、「わたしはいったい四無量心について何を修習してきたのか」と反省しなければならない。

 四無量心の修習、心の訓練に徹底的に励むことによって、不動の心を得よう。

 心を確実に強力に変革させる、四無量心、菩提心。――そのような教えに巡り合えたこと自体が、千載一遇のチャンスである。

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