八十の個人的アドヴァイス(17)

17.
十八の嘲笑の対象がある。
信仰が生じた初めのうちは、人は、空へ飛び立つ準備ができている。
その後、疑念に引き裂かれ、荒涼とした谷を自分の足跡で埋め尽くす。
最後に、信仰を完全に失った人は、地獄の底の係留石となる。
師を見つけると、初めのうちは、人は、師が与えてくれたすべての教えについて語る。
その後、師に嫌気がさし、師を批判する。
最後には師を見捨て、最大の敵とみなす。
初めのうちは、人は、集中力がある程度高まると、「自分ほど優れた修行者はいない 」と思う。
その後、瞑想に疲れ、鍵の開いた牢獄の囚人のようになる。
最後には瞑想をあきらめ、村をうろつくようになる。
初めのうちは、人は、瞑想体験が起こるとそれを自慢する。
その後、瞑想をやめ、文字の専門家として教えを説くようになる。
最後には肉体を捨て、完全に平凡な状態で死ぬ。
初めのうちは、人は、自分の悟りにかすかな確信が芽生える。
その後、疑念にさいなまれ、自分の智慧を偽り、他人を疑うようになる。
最後には、見解を持つどころか、誤りと不明瞭さに完全に支配されてしまう。
誤りの中で果報が失われるとき、解脱の窓は閉ざされる。
解脱の窓が塞がれると、人は生死の流れを断ち切ることができない。
生死の流れを断ち切らない限り、生まれ変わる場所を選ぶことはできない。
-
前の記事
八十の個人的アドヴァイス(16) -
次の記事
八十の個人的アドヴァイス(18)