マハープルシャ・シヴァーナンダの生涯(長編)(2)
第二章「師の御足の下で」
それは、1880年の年末あたり、または1881年初頭のある夜のこと、当時ターラクと呼ばれていたマハープルシャ・スワミ・シヴァーナンダは、ラームチャンドラ・ダッタ宅で師にお目に掛かるという栄誉に浴した。
ここで、ターラク自身がロマン・ロラン宛てに書いた手紙の中にある、霊性の修行に傾倒した少年時代、そして最初の師との出会いについて、引用する。これは興味深いものである。
「わたしは、ほんの子供の時から、神を求める人生を望む傾向と、世俗的快楽が人生の目的ではないという生得の感覚を有していました。
年と経験を重ねるにつれて、これら二つの考えは、私の心の中でさらに堅固なものとして根付いていったのです。
わたしは、神の智慧を求めてカルカッタの街へと出向き、さまざまな宗教団体や寺院を巡りましたが、真に満足のいくものはどこにも見つかりませんでした。放棄の美徳に重きを置く者は誰もおらず、彼らの中に真の霊性の智慧を有する者を見つけることができなかったのです。
その後、1880年か1881年にラーマクリシュナについて聞き、カルカッタの彼の一人の信者の家に彼を尋ねて行ったのです。
この頃から、後に出家し、ラーマクリシュナの聖なる使命を引き継ぐことになる、スワミ・ヴィヴェーカナンダを初めとするラーマクリシュナの弟子達が、彼の元に集まり始めていたのでした。
わたしが初めて彼を訪れたとき、彼がちょうどサマーディに入ろうとしているのを目にしました。そして、彼が通常の意識状態に戻って来たとき、彼はサマーディとその本質について詳細に語りました。私は心の奥底で、『まさにここに神を悟った人がいた!』と感じたのでした。」
この最初の訪問はターラクに深い感銘を与え、彼は翌週の土曜日に再び師に会いに行ったのだった。
ドッキネッショルがどこにあるかも知らないまま、彼は友人を連れて出発し、何とか辿り着くことができた。すでに夕暮れ時で、ちょうど夕べの礼拝が始まろうとしていた時だった。
お寺の舗装された中庭に入りながら、ターラクは、ラーマクリシュナを探し回った。
ついに、ラーマクリシュナが自室で座しているのを見つけると、その瞬間、彼は筆舌に尽くし難い感情に圧倒された。
彼は、あたかも師の姿形を借りて聖なる母ご自身が彼の眼前に座しているかのように感じたのだった。