パドマサンバヴァの秘密の教え(5)「誓いや戒を守ること」
◎誓いや戒を守ること
師パドマはこうおっしゃった。
「小乗と大乗の誓いを立て、たとえ人生を犠牲にしても、それらを放棄してはいけない。
あなたがそれらを破ったならば、直ちに懺悔をし、再び誓いを立て直すことが重要である。
ある人々は、それらの誓いを破ったとき、落胆し、さらなる破戒の行為を犯すようになる。
そうではなく、泥の中で転んだ後に、水で洗い、香水をつけて自分自身を浄化するように、破ってしまった誓いが積み重ならないように、堕落と破戒の行為、無明を浄化していきなさい。
人との現世的な付き合いをやめなさい、一瞬間でさえ、サマヤ(密教の戒)や一般的な戒律から堕落した人と友になってはならない。
白い服を着ていているとき、あなたが油だらけの湿地へ行けば、黒い要素が確実に白色を変色させるだろう。
同様に、たとえ自分のサマヤや戒が清らかであっても、堕落した人と付き合うならば、あなた自身もけがされてしまうだろう。
したがって、十分に気を付けなさい。
それらの誓いを破った悪人、悪友と付き合わないことが重要である。
どんな場合でも、恥ずべき行ないをなさないように気をつけるべきである。」
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