パドマサンバヴァの秘密の教え(40)「十の不成功」
◎十の不成功
師はこのように仰った。
「あなたは、これら修習の十の基礎を習熟しないと、ダルマの修習において成功しない。」
ツォギャルは尋ねた。
「それはどのようにでしょう?」
師はこうお説きになった。
「一.もし、真実の見解を通して、菩提心の決意をしないなら、
どこに暮らそうが、心は安定しないだろう。
二.もし、真実の行為を通して、堅固さを培わないなら、
見解と行為を統合させることができないだろう。
三.もし、サマーディによる訓練の仕方を知らないと、
ダルマターの本質を認識できないだろう。
四.もし、グルから口頭の教えを受けないならば、
正しい修習の仕方を知ることはできないだろう。
五.もし、グルの祝福を受けて段階的に進歩しないならば、
ダルマの修習には不適格な者になるだろう。
六.もし、サマヤ戒を守ることを通して覚醒の土台を保たないならば、
地獄の領域に種を植えることになるだろう。
七.もし、教えを学ぶことによって自分の存在を解放しないならば、
ダルマの香りを味わうことはできないだろう。
八.もし、すべての教えの源を同じとみなさないならば、
宗派主義を越えられないだろう。
九.もし、それらを一つのポイントに集約しないならば、
ダルマの根本を理解することはないだろう。
十.もし、高い叡智に到達しないならば、
ダルマの本質を認識できないだろう。
ダルマの修習において自ら訓練をしていない、いわゆる『霊性の師』は、ダルマが宗派の限界を超えていることを理解していない。彼らはひどい偏見によって互いを攻撃する。すべての乗り物はそれぞれが正当であるのだから、論争に巻き込まれてはいけない。安らかでいなさい。」
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