パドマサンバヴァの秘密の教え(131)「25人の弟子たちへの歌⑥」
「これを聞きなさい、テンパ・ナムカよ!
知覚し、しかも物質から解放された心は、
思考なしで認識し、意識があるが、言葉では言い表せない。
概念的思考の動きから解放されよ。
その状態にとどまるのだ。目覚めよ。開け放てよ。
この本質にとどまることは、それ自体が覚醒の境地である!」
「聞きなさい、ウデンのパルギー・ワンチュクよ!
覚醒した心は空であるが、光り輝く認識である空性を知覚する。
その自己存在の状態にとどまり、それを変化させたり、修正させたりしてはならない。
そこに不動のままにとどまることは、それ自体がブッダである!」
「これを聞きなさい、リンチェン・チョクよ!
何からも構成されないあなたの認識のアイデンティティは、
保持されるものではない。――瞑想の中で創造されるものでもなく、おろそかにされるものでもない。
その自己存在の新鮮さを、変えたり修正したりせず、
自然に存在する原初の状態にとどまるのだ!
これとは別に成就は見つかることはない。
よって、この状態の中で心を迷わせてはならない!」
「聞きなさい、ヌブの托鉢僧サンギェー・イエシェーよ!
覚醒した心は、空である一方、知覚している。
同様に、知覚する一方、空である。
知覚と空性の認識の不可解な調和――
この領域から迷わされることなく、自然性にとどまるのだ。
ここに不動のままとどまるということは、それ自体がブッダである!」
「聞きなさい、ラルンのパルギー・ドルジェ・ワンチュクよ!
心の本性は実在でなく、属性がない。
それを作り上げたり、あるいは改善しようと努力せず、
変わることなく忘れることなくとどまるのだ。
そのようにとどまることは、それ自体がブッダである!」
「聞きなさい、ラントのコンチョク・ジュンネーよ!
心は非実在であり、根本的に純粋であり、
本質的に空であり、自然である。
よって、瞑想者と、対象を瞑想することから解放された状態にとどまるのだ。
これによって、ブッダフッドの成就に到達する!」
「聞きなさい、ラスンのギャルワ・ジャンチュブよ!
心は生じることも終わることもなく、実在性の属性も持たない。
本質的に空なので、その認識は妨げられない。
ここに不動のままとどまることは、それ自体がブッダである!」
「あなた方は皆、経験の中でこれらの教えを適用するのだ!
あなた方は、宇宙の限界を超越するほどの多くの言葉で、
ブッダ方の教えと注釈の経典、およびタントラを比較するかもしれない。
しかし簡潔な方便は、これらの重要なポイントに包含される。
したがって、これらを実践しなさい。そしてあなた方の誓いに従って、宝としてそれらを隠すのだ!」
このように、パドマサンバヴァは話された。そして彼らに真実の本質的な教えを授けることによって、彼らはすべて解脱し、成就を得た。