パドマサンバヴァの秘密の教え(13)「帰依」
2.帰依
直接的にニルマーナカーヤとして現れたウッディヤーナの師パドマカーヤ(パドマサンバヴァ)に、カルチェンの王女ツォギャルはこう尋ねた。
「偉大なる師よ、あらゆるダルマの実践の基礎であり、生と死を終わらせる手段であり、計り知れない恩恵を持つ因であり、適用するのが容易である方法を教えてください。」
ニルマーナカーヤの師は、こうお答えになった。
「ツォギャルよ、帰依こそは、すべてのダルマの修行の基礎である。
三宝は、すべてのダルマの修行の支えである。
生と死に終止符を打つ手段は、帰依の実践である。」
◎帰依の本質的な意味、定義、分類
ツォギャルはこう尋ねた。
「帰依の本質的な意味は何でしょうか?
その定義は何でしょうか?
分類するならば、どれほどの種類があるのでしょうか?」
師はこうお答えになった。
「帰依の本質的な意味は、道の修習のために、ブッダを師として、ダルマを道として、サンガを法友として受け入れ、それらによって成就に到達する誓いを立てることである。
したがって帰依とは、誓い、受け入れることを意味する。
それは、苦しみや無明の大きな恐怖から解放されるための支えであり、救済者・保護者としてブッダ、ダルマ、サンガを受け入れることなので、帰依と呼ばれる。
それが帰依の本質的な意味である。
帰依の定義は、三悪趣の恐れから、そして儚い五蘊の中に自我を認めるという外道の劣った見解からの保護を求めることである。
分類するならば、三つの種類がある。――外の帰依、内の帰依、秘密の帰依である。」
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