パドマサンバヴァの秘密の教え(103)「真実のダルマの修習」
◎真実のダルマの修習
「真実のダルマを修習したければ、次のようにしなさい!
あなたの師の口頭の教えを心に留めなさい。
経験を概念化してはならない。それは執着や怒りを生起させるだけだ。
昼も夜も、念正智をしなさい。
もし思考の流れの中に悪が含まれていたら、心の核の部分からそれを捨てて、善を追求しなさい。
さらには、他の者が悪に手を染めているのを見たら、彼らに慈悲の心を持ちなさい。
ある特定の感覚の対象に対して愛著や嫌悪を覚えるのはよくあることだ。それを止めなさい。
ある魅力的なものに対して愛著を感じたり、不快なものに対して嫌悪を感じたりするとき、それはあなたの心の妄想であり、魔的な幻影以外の何ものでもないと理解しなさい。
快いもしくは不快な言葉を耳にするとき、それらはまるでこだまのような空虚な音の反響であると理解しなさい。
あなたがひどい逆境や苦難に出会ったとき、それは一時的な出来事で欺かれた経験であると理解しなさい。
あなたの生来の心の本性は、決してあなたから離れることはないと気付いていなさい。
人間の肉体を得ることは非常に困難である。よって人として生まれ、ダルマを見出したなら、それを無視するのは愚かなことである。
ダルマのみがあなたを救うことが可能である。ダルマ以外のものは現世のまやかしである。」
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