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パトゥル・リンポチェの生涯と教え(21)

◎ルントクとパトゥル・リンポチェの出会い

 ニョシュル・ルントクが初めてパトゥルと出会ったとき、パトゥルは「マンジュシュリー・ナーマ・サンギーティ」を唱える修行をしていた。ルントクがパトゥルの前に現われたとき、ちょうどパトゥルは「尊敬するに相応しき至高なる師よ!」という詩を唱えているところであった。

「これは吉兆なる縁だ!」

 パトゥルは歓喜して叫び、「尊敬するに相応しき至高なる師よ!」と再び唱えた。

 まるで息子に再開した父親のように、パトゥルは、すぐにルントクを弟子として受け入れ、彼を心からの愛情をもって世話した。二十八年もの間、ルントクはパトゥルの傍で暮らし、従者として仕え、パトゥルが説く教えを一言も漏らさずに聞き、入菩提行論の教えを、少なくとも八十回以上受けたのだった。

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