yoga school kailas

ナラシンハ・ジャヤンティ

 今日は、半分ライオン、半分人間の姿をしたアヴァターラ、ナラシンハのお誕生日です^^

 はるかな昔、魔王ヒラニヤカシプは、苦行によって、神々にも悪魔にも人間にも動物にも殺されることはないという恩寵を得ていたため、誰にも倒されることがなく、宇宙を支配していました。至高者はヒラニヤカシプを倒すために、神々でも悪魔でも人間でも動物でもないナラシンハの姿に化身されたのでした。

 ヒラニヤカシプの息子のプラフラーダは、魔王の息子であるにかかわらず、至高者ヴィシュヌの敬虔な信者であり、24時間、至高者のことを思っていました。

 それが許せなかったヒラニヤカシプは、プラフラーダを殺すように部下たちに命じました。そこで部下の悪魔たちはプラフラーダを火あぶりその他残酷な方法でひどい目にあわせて殺そうとしましたが、至高者に守られていたプラフラーダは、悪魔たちが何をやってきても死ぬことはありませんでした。
 
 そしてあるときプラフラーダはヒラニヤカシプの前で、至高者は一切に遍在しておられると言って至高者を賛嘆しました。
 それを聞いたヒラニヤカシプは激怒し、ヒラニヤカシプを殺そうとして立ち上がり、「至高者がどこにでもいるというのなら、この柱の中にもいるというのか!?」と言って、宮殿の柱を拳で激しく叩きました。
 するとその柱の中からナラシンハが現われ、魔王ヒラニヤカシプの体を引き裂いて殺したのでした。

 その後、プラフラーダの信仰心を喜んだ至高者は、プラフラーダに何か望みをかなえてあげようと言いましたが、プラフラーダはただ至高者への純粋な信愛だけを持っており、何も願いを言うことはありませんでした。それでも至高者がぜひ何か願いを言えと言うと、プラフラーダはこう答えたといいます。

「それでは主よ、このようなお恵みをくださいませ。私を苦しめた者たちに、罰があたりませんように――」

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