グル・バクティヨーガ(70)「たぐい稀なるグルとの出会い」
◎たぐいまれなるグルとの出会い
善き事物は常に、この世界において稀である。麝香、サフラン、サンダルの木、学識ある者、徳高き者、博愛主義者は稀である。ましていわんや、聖者、バクタ、ヨーギー、聖仙、預言者、そして悟りの境地に達したグルにおいておや。
悟りの境地に達したグルへの奉仕を行うならば、あなたが救済されるかどうかという疑問は解決される。
あなたが良いマハートマや師はいないと言うならば、師も同様に、良い弟子はいないと言うだろう。
偉大なる魂との交際は、神の恩寵によってのみ得られる。
グルにお仕えしたいと思い、グルの祝福を受けている求道者は、悪しき交わりを確実に避けるべきである。
誰がこのマーヤーを渡るのか? 悪しき交わりを放棄する者、広大な心のグルにお仕えする者、「私」と「私のもの」にとらわれていない者のみである。
「好き」と「嫌い」から解放されているグルと交わり続けることによって、人は無執着になる。ヴァイラーギャ(放棄)を得るのだ。
彼はグルの蓮華の御足へのグル・バクティを開発する。
信仰を持ってグルにお仕えする者は、人生で最高に素晴らしいものを得る。
求道者の心は、グルにお仕えすることによって、努力なしで自然に一点に集中するようになる。
グル・グラント・サヒブは、グルなしでは神への道は見出すことができない、と言っている。神そのものであられるグルは、道において求道者を導き、道に沿って彼をガイドすることができる。彼だけが、チェラ(召使い)に、彼は神そのものであるということを悟らせることができるのだ。
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