グル・バクティヨーガ(28)「変革」
◎変革
心の低次の自然は、完全に作り変えられなければならない。
求道者は師にこう言うだろう。「私はヨーガを実践したいです。ニルヴィカルパ・サマーディに入りたいです。あなたの御足のもとに座りたいです。私は自己をあなたに明け渡したのです。」
しかし、彼は自分の低次の自然や習性、古くからの性格や態度や振る舞いを変えたいとは思わない。
この低次の自然の変革は、簡単なことではない。
習性の力は、常に強力で、根深いものだ。
それには、強力な意志の力が要求される。
求道者は、古くからの習性の力に対して抵抗できないと感じてしまう。
彼は、かなりの段階に至るまで、規則正しいジャパ、キールタン、瞑想、たゆまぬ無私の奉仕、サットサンガによって サットヴァ性と意志を開発しなれけばならないだろう。
彼は内省し、自らの欠点や弱さを見出さなければならない。
彼はグルの導きの下で生活しなくてはならない。
グルは彼の欠点を見出し、それらを根絶させるための適切な方法を指摘してくださるだろう。
あなたは救済の四つの手段を身に着け、聖典を理解しているグル、ブラフマンを悟っているグルにアプローチしなくてはならない。
あなたは、疑念を一掃しなければならない。
あなたは、グルに授けられた霊性の光明の助けを借りて、霊性の道を歩くべきである。
あなたは、きちんと形作られるまで、グルと共に住むべきである。
悟りを得た魂と接触する人は、高く引き上げられる。
あなたが誠実で熱心ならば、解脱への燃えるような欲求があるならば、師の指示に厳しく従うならば、絶えず真剣に瞑想するならば、六か月以内に最高の目的が達成できるということに疑いはない。
私の言うことを信じなさい。
本当にそうなるのだよ。
世界は誘惑に満ちている。
ゆえに、初心の修行者は非常に慎重に自分を守らねばならない。
完全に形作られるまでは、深い瞑想の中に確立されるまでは、彼らはグルの蓮華の御足のもとに座っているべきである。
最初から独立していて、師の言葉に耳を傾けないお気楽な求道者は、成就の見込みがない。
彼らは目的のない人生を送り、川の中の板のように、あちこちに流されるであろう。
救済の四つの手段に恵まれている求道者は、グルの御足のもとでシュルティや「タット・トヴァム・アシ」というマハーヴァーキャの意味を聞き、その聞いたものを深く熟考する。
心を主ハリ、あるいは主シヴァ、あるいは主クリシュナ、あるいはグル、あるいは主ブッダや主キリストのような聖者に固定しなさい。
何度も何度も、心の中でこの絵のイメージを呼び起こそうと試みなさい。
そうすれば、すべての思考は死すであろう。
これはまた別のバクタのメソッドである。
慈悲深きグルはいつも、弟子を「おお、サウミャ(善き人)よ」と呼んでくださる。