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グル・バクティヨーガ 補遺(9)「グル・クリパー(グルの恩寵)を得る方法」⑥

 内面的には、われわれは、われわれに何とかして忍び込んでくる、グル、グルの恩寵、そしてその作用――グル・クリパーとは何か、そしてその作用とは何か、ということに関しての狡猾な考えを破壊しなくてはならない。
 それは大変な作業である。
 しかし、この作業は為されなくてはならない。
 なぜならば、グルとは人間ではないからである。
 われわれは、グルを人間であると見ることは1パーセントもあってはならず、彼が神であるということだけを意識しなければならないのだ。
 そうしてのみ、われわれは、われわれを低次の人間から超越的な神へと変革するそのクリパー(恩寵)を受けることができるだろう。
 われわれとグルとの関係は、混じりけなく神聖であり、完全に霊的である。――われわれがグルとの「人間的な」関係を、微塵も残すことなく完全に抹消しない限り、われわれはグルとの神聖なる関係に入ることはできないのだ。

 われわれはグルに対して、彼はわれわれを小さなトラブル、肉体の病気、金銭面の困難、家庭内の問題、この人生における小さな取るに足らない問題から救ってくださると期待する。
 もしそのようにグルに祈れば、すべてを得られるだろう。しかし、あなたが得るものはそれだけである。――それ以上のものは何もないのだ! いや、それどころか、そのグル・クリパーと呼ばれる神秘的で高遠なもの――それは、われわれの中に流れ込むことはない。
 ゆえに、まず第一にわれわれは、グルとの人間的な関係すべてを消し去るよう努力すべきである。
 そのためには、主観的にはわれわれは、内なる変革を遂げなくてはならない。――それが為されない限り、彼の神なる本性が、われわれに完全に明かされることはない。
 われわれが自分自身を、世俗的な欲望に満ち、完全に限定され、弱さを持った世俗の人間だと思っている限り、われわれはグルの絶対性、神聖なる本質における意識の中に完全に入ることは不可能である。
 ゆえに、われわれはサーダナーによって神意識を生じさせ、まず最初に人間的な意識を捨て去らなければならない。
 もしわれわれがここに、神的使命と共に神聖なる存在として生き始めるならば、グル・クリパーとグルの神的様相は徐々に顕現し始め、われわれはグル・クリパーを受け始めるであろう。

 われわれはその第一歩を踏み始めなければならない。
 ここにおいてさえ、グルへの祈りは、われわれの務めを容易くする。
 最初から最高点に至るまで、すべては神の源から得られる。
 われわれが自分自身を、人間ではなく、グル・クリパーを受けてあと少しの変革が必要な束縛された魂、という神聖なる意識に合わせ、その意識を生じさせるまでは、われわれは、神としてのグルを完全に活用することはできないであろう。

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