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カダム派史(10)「ポトワの弟子」

3.ポトワの弟子その1 ドゥルパ

 ドゥルパ・マルシュルワと呼ばれるロク・シェーラプ・ギャムツォは、非常に偉大な密教行者の息子として1059年に生まれた。後に出家した後、1084年、26歳の時に、ポトワの弟子となった。22年間、ポトワに師事し、その後は衆生の利益のために働いた。その弟子は1000人以上いたといわれる。1131年、73歳でこの世を去った。

 

4.ポトワの弟子その2 ランリ・タンパ

 ランリ・タンパ・ドルジェ・センゲは、1054年に生まれ、1123年、70歳でこの世を去った。2000人もの弟子を持ち、内弟子たちを長い間教育した。特に「マイトレーヤの五法」などの大乗の論書をよく説いた。

 あるとき彼は、「何度生まれ変わっても、出家修行者となる」という堅固な誓願をなした。するとデフという名の吉祥天女の声が聞こえてきて、「その間は、私がおまえを助けよう」と言った。

5.ポトワの弟子その3 シャルワパ

 シャルワパ・チェンポは、ある遊牧民の息子として、1070年に生まれた。若い頃に両親が嫁をめとらせたが、それに愛着することなく、ポトワのもとで出家した。知力が非常に優れており、カンギュル(インド仏教の経と律をチベット語に訳したもの)をすべて記憶していたともいわれている。ポトワの死後、ポトワの弟子の多くがシャルワパのもとに集まり、後には弟子の数は3600人になったといわれている。

 シャルワパは1141年、72歳でこの世を去った。

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