オーム・アー・フーム
オームは仏陀の身体をあらわし、
アーは仏陀の言葉をあらわし、
フームは仏陀の心をあらわす。
オームは白く、
アーは赤く、
フームは青い。
オームは始まり・維持・終わりをあらわし、
アーはすべての始まりをあらわし、
フームはすべての終わりをあらわす。
オームは入息であり、
アーは出息であり、
フームは保息である。
オームは宇宙の絶対真理をあらわし、
アーはすべての始まりであり、
フームは心の精髄である。
オームは眉間にあり、
アーはのどにあり、
フームは心臓にある。
オーム・アー・フームはすべてのマントラの王であり、
ヴァジュラのマントラといわれ、
すべてのマントラの精髄が、ここに含まれる。
あらゆるマントラや梵字の中で、最も神聖視され、重要視されるのが、この三つの種字ですね。
伝説によると、こういったマントラや種字のもととなっているサンスクリット語は、もともとは神の言葉から来たそうです。
それが本当かどうかを客観的に証明することはできませんが・・・実は私はよく、チャクラに集中する瞑想をすると、光が梵字の形になって現われてきます。
それは私が高校生のころ、独学でヨーガ修行を始めたばかりのころから、そうでした。眉間に集中すると、二枚花弁のアージュニャー・チャクラが現われ、その中に光輝くオームの種字が現われるのです。そのころ私は、チャクラの形とか梵字とかもよく知りませんでしたが、後でいろいろ本を読んで納得したという感じでした。
また、深い瞑想に入ったときに、マントラの音がはっきりと聞こえてくることもあります。
だから私は、神の言葉かどうかは別にして、こういったマントラの音や、梵字の形といったものは、実際に瞑想でアクセスする世界にもともと存在するものであるという感じがしています。
ちなみに、日本の仁王像や沖縄のシーサーなどは、ひとつが口をあけ、ひとつが口を閉じていますが、あれもアー・フームをあらわしていますね。仁王さまは、元をたどればヴァジュラダラやインドラ(帝釈天)と関係があるといわれます。いずれもヴァジュラを持つことを特徴とする神ですね。
日本で『阿吽の呼吸』などと言う『阿吽』というのも、アー・フームのことですね。