「無駄な言葉について」
◎無駄な言葉について
(U)あと、結局、無駄な言葉ってよくないじゃないですか。
そうだね。
(U)無駄な言葉って、結局アストラルにデータが構築されていくじゃないですか。僕、無駄な言葉が無茶苦茶多いんです。
無駄なって例えばどういうこと?
(U)今まで生きてきて、九十パーセントくらい無駄な言葉なんですけど……。
でもさ、それはそうだよ。修行する前はね。それは九割方無駄な言葉ですよ。
(U)地元の友達とかと遊んでると、無駄なことしかしゃべってないなって。
そうだね。そいうのを仏教では綺語っていうんです。意味のない言葉ね。
悪い言葉って四つあって、一つは嘘。それから悪口。両舌。それから無駄な言葉。無駄な言葉っていうのは嘘でもないし、悪口でもないんだけど、全然意味のない、時間の無駄なだけの言葉。
(U)そうですね。悪口とかは言わないようにしてますけど……。
でもさ、U君はまだいいよ。若いから。ここで一番若いわけだから。
例えば二十一年、何気なく無駄な言葉を語ってきたと。じゃあそれを超えるためには、意味ある言葉を――つまり意味ある言葉って、マントラとか、教えに基づいた言葉を語ればいいんです。でもそれはじゃあ二十一年を消すために、二十一年かかるかっていったらそうじゃなくて、今までの二十一年は適当にしゃべってたでしょ? じゃなくて、集中してしゃべる。それからもう一つは、ここで出てくるのがヨーガの力なんだけど、ヨーガの力っていうのはそういうところにもあって、例えば二十年分の悪業を二十年かけなくても消せるんです。ヨーガの力ってね。
なぜかっていうとさっきも言ったように、われわれは普段浅い意識でね、ワーって適当なことしゃべって、これが一日あったってどうってことはないんだけど、これを二十年もやってるから、浅い意識からジワジワジワジワとわれわれの深い意識に入ってきて、われわれの深いアストラルが無駄なアストラルになってるんだね。じゃあこれをわれわれがなーんとなく表層でね、「ああ、じゃあ適当に修行しましょうか」ってやってたら二十一年かかるかもしれないけども、深い意識に入る訓練をしてやったら一気に浄化される。一気にっていうと言い過ぎだけど、もっと短縮されて浄化される。
だからさっきから言ってるように深い意識に入るって非常に大事なんだね。深い意識に入る訓練をする。つまりこれはヨーガなんだけど。それプラス、日々正しい言葉を語る。あるいは言葉だけじゃなくて瞑想ね。正しい瞑想すると。あるいはマントラ唱えると。これやってたら、この中ではU君が一番有利だよ。汚した年数が少ないから。
(U)マントラ唱えるとき、例えば聖者とかお釈迦様とかをイメージしながらマントラ唱えるのっていいですか?
うん。それはいいよ。ただマントラだけに集中するのもいい。ヴァイブレーションとか唱えてること自体に集中するのもいいし、じゃなくて神や仏陀をイメージするのもいい。
悪いパターンは、口はマントラ唱えてるんだけど、全然違うこと考えてる。――これはまあマイナスとはいわないけども、ちょっと効果が落ちるよね。だから変なこと考えちゃうようだったら神や仏陀をイメージしたらいい。でも別に変なこと考えないと。純粋にマントラに集中できるんだったら、別にイメージしなくてもいい。まあ、してもいいけどね。
悪口や嘘がなくてただ無駄な言葉だけの人生だったら、全然大丈夫だよ。すぐに浄化できるよ。ドロドロしたね、人に対してね、傷つけまくってきたと。あるいは嘘ばっかついてきたと。この場合はかなり修行が大変かもしれない。
でもそれはU君の雰囲気にあらわれ出てるよね、やっぱりね。U君見てるとさ、嫌われるタイプではないよね。嫌われるタイプじゃないけど、なんかおもしろいっていうか。それは多分今までのしゃべってきたこととか、考えてきたことによってその雰囲気は形成されてる。だから今から全力でがんばれば全然大丈夫だと思うよ。
(U)マントラを電車の中で声に出さなくても、心の中で唱えてるのとかもいいんですか?
うん。いいよ。それはそれで効果がある。声に出せるときは出して、出せないときは出さなくてもいい。あるいは日々やるときも声に出せるときは出した方がいいんだけど、例えば疲れててね、あまり声が出ないとか、そういうときも心の中でもいいよ。でもちょっと元気になってきたらちゃんと声に出すと。これはどっちも効果あります。
あのね、声に出さない方が本当は高度なんです。高度なんだけど、本当に声に出さないでマントラができてるかっていう問題があるんです。だから最初はしっかり声に出して完全にそのヴァイブレーション根付かせて、それで心の中で唱えられるようになったらベストだね。でも最初はそこまでいかないから、状況に応じて声に出したり、声に出さなかったりでかまわない。