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「ヴァジュラサットヴァの瞑想」

◎ヴァジュラサットヴァの瞑想

 はい。次からその瞑想の説明に入りますね。ですからちょっとここは具体的な瞑想の説明みたいなものになっていきます。この後でちょっとだけまたみんなで瞑想をしてみたいと思うので、今から説明していくので、まあ、ある程度理解してくださいね。

 はい、まず、「自らの頭上にあるパム字から」――まずじゃあパム字から書きますね。はい、パム字。パム字っていうのは、まあこんな感じだね。こういう感じです。パム字。これが自分の頭の上にまずあります。ね。このパム字から白蓮華が生じると。つまりどういうことかっていうと、ここにまずパム字がパッてあるんだけど、それが変身して白い蓮華になります。ね。パッと白い蓮華になります。

 はい、次に「アー字から」――はい、アー字ね。今度はアー。こんな感じだね。アー字があります。このアー。つまり、まずこれ【パム字】が現われてパッと蓮華になりました。その蓮華の上に今度はこのアー字が現われます。アー字が現われて、そのアー字が月輪になります。月輪っていうのは丸い皿みたいなもの。白い皿みたいなものにパッとなって、それがつまり蓮華の中心にその丸い皿みたいなのがのっかるわけですね。

 はい、そしてその上にフーム字。今度はフーム字ですね。フームっていうのは、まあこれはだいたいでもいいけどね。フーム。こういう感じになります。このフームっていうのが、その蓮華の上に皿があってその上にこのフームが今度は生じます。

 それがまた変身して、白い五鈷杵ね。五鈷杵っていうのはヴァジュラですね。これがヴァジュラ。五鈷杵ね。これはふつうは金色だけど、これが白い形でパッとこの蓮華の上に生じます。

 はい、そして、この白い五鈷杵から「光明が放たれ、収斂して完全になり、自分自身に溶け込む」と。はい、つまりこのヴァジュラからこの世界に向けてパーッと光が放たれ、収斂っていうのはまたその光が戻ってくる。これによってこのヴァジュラが完全になると。その完全になったヴァジュラが、この蓮華の茎を通ってグーッと自分にこう入っていきます。自分にこれが溶け込みますと。はい、これがこのプロセスだね。

 はい。じゃあ一個一個いこうかな。じゃあ瞑想をまずしてみましょう。はい、じゃあみなさん瞑想しますよ。自分のまず頭の上に、このパム字をイメージしてください。パム字がありますよ。

 はい、で、そのパム字がパーッと変化して白い蓮華になります。その蓮華の茎が自分の頭のてっぺんに刺さっている感じですね。白くて開いた蓮華。

 はい、じゃあ次にその白い蓮華の上に、このアー字をイメージしてください。アーという、ま、だいたいでいいけどね。アーの字をイメージして……はい、それがパーッと変身して、白い丸い台座ですね、皿みたいなものになります。

 はい。じゃあ次に、その上に今度はフーム字。ちょっと複雑ですが、こういう形のフーム字をイメージし……はい、そのフーム字がパッと変身して白いヴァジュラになります。白いヴァジュラね。白いヴァジュラがその蓮華の上にのっかってる形。

 ああ、もう一つ、ここであったね。その白いヴァジュラのへそ。ヘそっていうのはこの真ん中の丸い部分ね。ここにまた小さいこのフーム字をイメージしてください。 はい。ここはしっかりやりましょうかね。頭の上に蓮華があって、その蓮華の上に白い皿があって、その上に白いヴァジュラがありますが、ヴァジュラの中心の部分に小さいフーム字をイメージしてください。

 この小さくイメージするってとても大事なんだね。集中力を研ぎ澄ませます。

 これをちょっとしばらくやりましょう。自分の頭の上に白い蓮華。その上に丸い台座。その上に白いヴァジュラ。その白いヴァジュラの、つまり小さなその真ん中の部分に、小さいフーム字をイメージします。

 はい。じゃあしばらく集中しましょう。

【瞑想中】

 はい、それではその白いヴァジュラから世界に向けてパーッと光が放たれるイメージをします。

 で、全世界を光が覆った後、その光がシューッと戻ってきます。戻ってきて、すべての光がヴァジュラに溶け込みます。これによってその白いヴァジュラが完全なものになったというふうにイメージします。

 はい、そしてその完全になったヴァジュラが蓮華の茎を通って、サーッと自分の中に頭から溶け込んできます。自分の中にサーッと溶けてしまいます。ちょうど氷が水に溶けるみたいな感じでサーッと溶けてきて、自分と一体化してしまいます。

 はい。じゃあ次いきましょう。 はい、次は――「次に、白蓮華と月輪の上に、ヴァジュラサットヴァを観想する」。はい、先ほどヴァジュラは溶け込んだけど、まだ蓮華と月の座はあるよね。その上にヴァジュラサットヴァを今度はイメージします。

 「白い身体のヴァジュラサットヴァは、右手にヴァジュラ、左手にヴァジュラベルを持っている」。はい、まずそのヴァジュラサットヴァの体は白くて、右手にヴァジュラ、左手にベルを持ってると。

 はい、そして「白いユムであり、曲刀とカパーラを持っているヴァジュラニェムマを抱いて」。つまりユムっていうのは神の女神ね。妃のことですが。ヴァジュラサットヴァの妃である、ヴァジュラニェムマっていう女神がいます。で、このヴァジュラニェムマを抱いてると。抱いてるっていうのはこう、よく神の絵で見たことあると思いますが、正面からこう抱き合って感じです。正面からヴァジュラサットヴァとヴァジュラニェムマが抱き合っている。自分の頭の上でね。

 はい、そして、そのヴァジュラニェムマは曲刀とカパーラを持っています。曲刀っていうのは、こういう曲がった刀ですね。まあそれはだいたいでいいけど、こういうちょっとこう曲がった短い刀を右手に持ち、左手には――カパーラっていうのは骸骨の頭の部分で作ったお椀みたいなやつですね。これをその女性の方は持っています。で、それでだいたいヴァジュラサットヴァの首をこう抱えるような感じで持ってるんだね、リアルにいうと。

 はい、そしてさまざまな宝の飾りね、宝石飾りによって飾られていますと。

 三十二相と八十種好っていうのはこれは仏陀の印【しるし】なんですね。これはあんまり考えなくていいです。例えば、手が膝まで届くとかね、指の間に水かきがあるとかいろいろあるんですが(笑)、いわゆる仏陀の印みたいなのがあるんだけど、それはまああんまり考えなくていい。

 ヴァジュラーサナっていうのはこれは蓮華座のことです。

 はい。だからまあ今言ったポイントだけですね。ヴァジュラサットヴァというのは体が真っ白。右手にヴァジュラ、左手にベルを持ち、女神と正面から抱き合っていて、で、女神の方は右手に曲刀、左手に骸骨の器ね、カパーラを持ってますと。そして体中が宝石で飾られていますと。で、蓮華座で座っていると。

 はい、そして「そのヴァジュラサットヴァの心臓の月輪の上に、白いフーム字を観想する」。つまり頭の上のヴァジュラサットヴァの、またさらにその心臓に、白い月輪ね、また皿みたいのをイメージします。その上にまたこのフーム字、白いフーム字をイメージする。

 で、そのヴァジュラサットヴァの心臓のフーム字からまた光がパーッて放たれて、「自分と等しいジュニャーナサットヴァ」ってありますが、このジュニャーナサットヴァっていうのは、いろんな意味とか説があります。だからあまりここでは深く考えないでいいです。とにかくヴァジュラサットヴァと同じような、しかしちょっと次元の違う存在って考えたらいいね――である存在が現われますと。ちょっとこの辺複雑だけどね。

 その現われたジュニャーナサットヴァと呼ばれる存在に対して、色【しき】・声【しょう】・香【こう】・味【み】・触【そく】、つまり五感の供養によって供養する。つまりとても美しいもの、美しい音楽、素晴らしい香り、そしておいしい食べ物、そして触れて楽しいもの、こういったものを供養するというイメージをすると。

 そしてジャハ・フーム・バム・ホーというマントラを唱えると。それによってそのジュニャーナサットヴァっていう存在が喜んでらっしゃるというふうにイメージするってことだね。

「また、心臓のフーム字から光明が放たれて、アビシェーカの諸々のイダムをお招きして供養して、
『すべての如来方によってアビシェーカが受けられますように』
とお願いする」。

 はい。またそのヴァジュラサットヴァの心臓のフーム字からパーッと光が放たれ、その光に乗ったような状態で、もろもろのイダム――イダムっていうのはつまり、こういう瞑想に関わるさまざまな仏教の仏陀や神ですね。そのさまざまな仏教の仏陀や神たちがバーッて集まってくると。そこで、「すべての如来方によってアビシェーカが受けられますように」と唱えるわけですね。それによってその集まってきた如来方が、イダムたちが、アビシェーカを授けようとお考えになられる。

 はい、そして次に「諸々のユム方が」――ユムっていうのはさっき言ったように女神ですね、女神たちが宝の瓶【かめ】ね、宝の瓶を智慧の甘露で満たしたものを持ってやってくると。

 そして「チタル・タムパ」あるいは「オーム・サルヴァタターガタ・アヴィシェーカタ・シュリーイェー・フーム」というマントラをその女神たちが唱えて、そのヴァジュラサットヴァにアビシェーカ――アビシェーカってさっき言ったように、入門の儀式における、頭に水を注ぐ儀式とかあるわけですが、それを行なうと。つまり、その甘露をヴァジュラサットヴァの頭に注ぎますと。

 それによってヴァジュラサットヴァのその身体、体が智慧の甘露で満たされ、アクショーブヤ――アクショーブヤっていうのは五仏の一人ね、アシュク如来っていいますが、アクショーブヤがそのヴァジュラサットヴァの頭にのっかったとイメージすると。

 はい。つまりこのようないろんなプロセスを通って、まず自分の頭の上にいらっしゃるそのヴァジュラサットヴァを完全な状態にするプロセスだね、これはね。

 ここはちょっと複雑なので、ちょっと瞑想は飛ばしましょう。まあこんなもんだって思ったらいいね。これはやりたい人はやってください。これは別に、そこまでこのプロセスをやるかどうかっていうのはこれも体系によって違うので、まあやりたい人はやってください。

 はい、そして次に、

「それからヴァジュラサットヴァの身口意に対して大いに恭敬の心をもって、
『世尊ヴァジュラサットヴァよ。自他と一切の罪と障害とサマヤからの堕落と破戒の一切を清浄になされますよう、お願いします』
とお願いする。
 するとヴァジュラサットヴァの心臓のフーム字から光明が放たれて、すべての衆生を照射し、彼らの罪と破戒の一切を清浄にする。」

 はい、つまり、そのようなお願いをすることによって、ヴァジュラサットヴァの心臓からパーッと世界に光が放たれ、その光を浴びた衆生は過去に犯してきた罪が浄化されるっていうことですね。そして、

「その光明は、十方の菩薩を伴った仏陀すべてに供養をささげ、それらの身口意と功徳と御作業のすべてを、光明の様相として収斂し、心臓のフーム字に再びとけ込むことで、ヴァジュラサットヴァの偉大さと力が完全なものになったと観想する。」

 はい。つまりその光明、ヴァジュラサットヴァから放たれた光明は、まず苦しんでる衆生に対しては、今言ったように、その罪を浄化しましたと。

 で、逆に、そのような罪がない仏陀や菩薩方に対しては、その光によって供物を与えますと。で、供物を与えると同時に、そのまあお返しとしてというか、仏陀や菩薩方が持ってる功徳、それから御作業――つまり人々を救済する力とかね、そういったもの――を光の中に取り込んで、バーッとまた戻ってきます。これを、さっきも言った収斂といいますが、戻ってきて、それがまたヴァジュラサットヴァのフーム字に溶け込みますと。これによって、その自分の頭の上のヴァジュラサットヴァの完璧な偉大さと力が、完璧なものになったというふうに考えるっていうのがここのとこですね。

 はい。ここは簡単なので、これはちょっとみんなでまた瞑想してみましょうかね。

 はい。じゃあ、いきますよ。まずヴァジュラサットヴァの観想からね。はい、まず自分の頭の上にさっきと同じように、白い蓮華があります。茎が頭に刺さってる感じです。

 はい、で、その白い蓮華の中心部分には、丸い白い台座ですね、皿みたいな台座があります。その丸い台座の上に、ヴァジュラサットヴァが座っています。

 ヴァジュラサットヴァは全身真っ白くて、で、蓮華座を組んでいます。で、正面から妃であるヴァジュラニェムマを抱いています。で、右手にヴァジュラを持ち、左手にヴァジュラベルを持っています。

 そして妃の方は、その両手をヴァジュラサットヴァの首に回す感じで、右手に曲刀、左手に骸骨の器を持っています。

 そしてこの二人はさまざまな宝石で飾られています。

 はい。そのヴァジュラサットヴァのちょうど心臓のところに、また小さな白い丸い台座があります。その上に、白いフーム字があります。だから小さなフーム字ですね。

 はい、そして、このヴァジュラサットヴァに対して、心の中でいいので、ここに書いてある詞章を唱えます。じゃあ、わたしが言いますので、心の中でね、それをなぞるようにして唱えてください。

「世尊ヴァジュラサットヴァよ。自他と一切の罪と障害とサマヤからの堕落と破戒の一切を清浄になされますよう、お願いします」

 はい。これを心の中で唱えると、その自分の頭の上のヴァジュラサットヴァの胸のフーム字から、この世界に向けてパーッと光が放たれるイメージをします。

 はい、そしてその光は、この輪廻で苦しむ衆生の罪や悪いカルマをすべて浄化してしまいます。

 そして同時に、その罪から解脱した仏陀や菩薩方たちへさまざまな供養を捧げます、その光によってね。

 はい、そして同時に、その仏陀や菩薩たちの持つ功徳や、あるいは救済する力、こういったものもその光に溶け込み、その光がパーッと頭の上のヴァジュラサットヴァの心臓に戻ってきます。で、グーッと吸収されます。これによって、自分の頭の上にいらっしゃるヴァジュラサットヴァの力とその偉大さが完璧なものになったというふうに強く考えます。

 はい、じゃあまたいったん瞑想を終わりましょう。

 はい、じゃあ次。ここまでが準備で、ここからがメインのところに来るわけですが、

「そしてフーム字の周りに百字真言を観想し、百字真言を唱えることによって、その文字を回転させる」。

 はい。これはですね、つまりまず自分の頭の上に今言った蓮華があって、その上にヴァジュラサットヴァがいるわけですが、ヴァジュラサットヴァの胸にこのフーム字がありますよね。で、このフーム字の周りを――百字真言って、みんなが知ってるヴァジュラサットヴァのマントラね。あれはまあ片仮名で書いてあるけど、本当はあれがサンスクリットとかチベット文字であるわけですね。それがだいたい本当はぴったり百個かどうか分からないんだけど、だいたい百文字ぐらいある。その百文字ぐらいの文字が、この周りをこう――つまりちょうど数珠みたいな感じで取り囲んでるとイメージしてください。

 だから、まあ分かるよね、言っている意味はね。例えばこれがね、フーム字だとしたら、フーム字の周りをこういう感じで円く取り囲んでるわけだね。一個一個がその文字です。

 で、それを回転させるっていうのは、つまりここでまずこれを観想し、これをその自分の頭の上のヴァジュラサットヴァの心臓に観想したらそこで、いつものそのマントラね、「オーム ヴァジュラサットヴァ サマヤ マヌパーラヤ……」って唱え始めます。そうするとこの文字が、右回りにぐるぐる回転し出します。ね。ぐるぐるぐるぐるここでこう回転してるのをイメージする。ね。「オーム ヴァジュラサットヴァ サマヤ……」と唱えながらこう回転してると。

 はい、そして、

「文字から光明が放たれ、衆生の罪と障害を浄めて、菩薩を伴った仏陀に対して不可思議なる供養をささげて、身口意のすべての祝福が収斂して文字にとけ込む」。

 これは今やったのとまた同じですね。ヴァジュラサットヴァを唱えて文字が回ってると、その文字からまた光がパーッと放たれ、その光はこの輪廻の衆生の罪と障害を浄め、かつ仏陀や菩薩たちに供養し、で、その祝福が光に溶け込んで、それがまたグーッと戻ってきて、そのヴァジュラサットヴァの文字に溶け込んでしまいますよと。

 はい。次のプロセス、

「その文字から白い甘露が流れ出し、その甘露がヤブ・ユムの結合した秘密処から流れだし、自分のブラフマ・ランドラに入る」。

 つまり、唱えてると、ぐるぐるぐるぐるこう唱えてると、その文字からぽた、ぽた、ぽたと甘露が流れてきますよと。それがそのヴァジュラサットヴァの心臓で起こってるわけだね。その流れ出した甘露は集まって、グーッとこの蓮華の茎を通って、自分の頭から入ってきます。入ってきて、自分の中にパーッてその甘露が入ってくるイメージをします。はい、そして、

「身口意のすべての罪と障害が、感覚要素の門と毛穴から、黒い液体となって流れ出し、罪と障害を浄める」。

 今、頭からパーッてその甘露が入ってきましたね。で、逆に今までの自分の中にあった罪やけがれは――感覚の要素の門と毛穴っていうのはつまり両目、両耳、両鼻、口、それから性器、それから肛門です。これらの穴、プラス毛穴ね。つまり人間にあいてる、さまざまなすべての穴から、その黒いけがれがダーッて出て行くっていうふうにイメージします。はい、そして、

「全身は智慧の甘露の流れによって白く満たされて、悟りと功徳が自他すべてに生じることを観想し念誦する」。

 つまりずーっとこのプロセスの間マントラを唱え続けてるわけだね。唱え続けながら、その甘露が自分に落ちてきて、で、自分の中から黒いけがれがバーッて出て行くっていうイメージをして、それによって自分が甘露に満たされ、悟りと功徳がわたしに生じたと。で、わたしだけじゃなくて、すべての魂もそのような悟りと功徳が生じたんだっていうふうに観想するのがここのところですね。

 はい。じゃあここをちょっとまた瞑想してみようかな。

 はい、いいですか。もう一回自分の頭の上に白い蓮華の花をイメージし、その茎が自分の頭のてっぺんに刺さっています。

 はい、そして、その上に白い台座があって、その台座の上に先ほどと同じように、ヴァジュラサットヴァとその妃が、抱き合うような形で乗っかっています。

 はい、そしてそのヴァジュラサットヴァの心臓に小さなフーム字があって、で、そのフーム字の周りを――これはなーんとなくでいいです、もちろん。サンスクリットやチベット文字のようなああいう文字が、こう数珠みたいにして周りを取り囲んでるイメージをします。

 はい、そのイメージをしながら、今からヴァジュラサットヴァのマントラを唱えます。唱えるとそのマントラが、文字が回転すると考えてください。はい、じゃあまず唱えましょう。はい。

【ヴァジュラサットヴァの百音節のマントラ】

 はい、じゃあずっと唱えててくださいね。唱えたまま、パーッとその文字から光が世界に放たれるイメージをします。その光がすべての衆生の罪を浄め、かつ仏陀や菩薩方に供養を捧げ、その仏陀や菩薩方の祝福をその光に溶け込ませて、パーッとまた戻ってくるイメージをします。それがそのヴァジュラサットヴァの今回転してる文字にまた溶け込みます。

 はい。じゃあさらに唱えてると、どんどんどんどんそれが回転して、回転してる文字からぽた、ぽた、ぽたと白い甘露が滴り落ちてくるイメージをします。

 滴り落ちた甘露は、そのヴァジュラサットヴァの体を通って、蓮華の方に流れ出して、その蓮華の茎の方からサーッと自分の頭に入ってくるイメージをします。まだずーっと唱えててくださいね。

 はい、頭から甘露が入ってきたと同時に、逆に自分の中の罪けがれが、自分の両目、両耳、両鼻、口、性器、肛門、そして全身の毛穴から、黒い液体となってダーッと流れ落ちるイメージをします。自分のけがれがダーッと流れ落ちていきます。

 はい、そして自分の中のけがれがなくなり、その甘露だけで自分がパーッと満たされて、自分が悟りと智慧に満たされた。そして自分だけではなく、すべての衆生もそのような悟りと智慧の甘露に満たされたと強くイメージをします。

 はい。じゃあ、いったん終わってください。

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