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「プルナ・チャンドラ・ゴーシュ」(3)

 プルナがシュリー・ラーマクリシュナと関わっていることが、父親の耳に入りました。父はプルナに、ラーマクリシュナと一切面会しないように命じました。家での規制は増えましたが、プルナは師がカルカッタに来た時はいつでも密かに会いに行きました。Mはその仲立ちをし、プルナを学校で見かけると、師がカルカッタに来ていることをプルナに伝えたのでした。
 1885年4月12日、プルナと師ラーマクリシュナはバララームの家で会いました。師はプルナに会うととても喜び、こう尋ねました。

「私が与えたことは実践しているかね?」

プルナ:「はい、師よ。」

師:「夢は見るか? 炎の夢だ。明かりの灯された松明は? 既婚の女性は? 火葬場はどうだ? これらのものを夢で見るのはいい兆候だ。」

プルナ:「よく覚えていません。」

師:「気にしなくてよろしい。でもそれらを夢で見ることはとてもいい。これから進歩するだろう。君は私にとても魅力を感じているね。」

 しかし、次第に問題は大きくなりました。親戚たちは、プルナが規則を破ってラーマクリシュナに会いに行っていることを知ると、激怒し、プルナに言いました。

「もしまた彼(ラーマクリシュナ)がカルカッタに来た時、おまえが会いに行くようなら、彼の馬車に石やレンガをぶつけてやるからな。」

 また、親戚たちはプルナをMの学校から他の学校に転校させました。ラーマクリシュナはその知らせを聞き、Mのことを心配し始めました。

 1885年6月13日、師はMに言いました。

師:「もしもう一度私がプルナに会ったなら、彼への切望感は薄れてしまうだろう。彼はなんて頭がいいんだ! プルナの心はもっと私に溺れる。
 そして彼は言う。
『私の心はあなたへの異様な感覚を感じています』
 彼らはプルナをおまえの学校から連れ去った。そのことがおまえに害を及ぼすか?」

M:「もしヴィッダシャーゴルが、私のせいでプルナの親戚がプルナを退学させたと言うなら、私にも言い分があります。」

師:「なんて言うつもりだ?」

M:「『人は聖なる仲間の中で神を思う』と言うつもりです。それは決して悪いことではありません。その上、教育局から配布されている教科書には、人は全魂をかけて神を愛するべきだ、と書かれていると主張します。」

 ある晩、プルナが部屋で独りで勉強していると、突然、窓の外にMが立っているのが見えました。彼はすぐさま外に飛び出しました。Mは彼に言いました。

「シャンプクル通りとコーンウォーリス通り(現在のビドハン・サラニ)の交差点で師が待っている。来てくれないか?」

 師はプルナに会うととても喜び、こう言いました。

「サンデーシュを買ってきたよ。食べておくれ。」

 師は自らの手でプルナにサンデーシュ(パニールチーズ)を食べさせました。プルナは、感情を抑えきれずに泣き出しました。3人はMの家に向かい、そこで師はプルナにいくつかの霊性の教えを与えました。

 この事に関して、クムド・バンドゥ・センは、興味深い回顧録を残しています。

「――ある晩、私はギリシュの師に対する愛と献身についてプルナに話した。その会話の中で私は、『昨晩、ギリシュはとても素晴らしいことを言っていたよ』と言った。
 プルナは興味津々に『彼は何て言ったの?』と尋ねてきたので、私はこう答えた。

『ギリシュはこう言っていたよ。「誰がシュリ・ラーマクリシュナを理解できるだろうか? 弟子たちが彼を理解していると思うか? しかし、彼の愛の一滴を口にした者たちは、師の無垢な神の愛が、世界の愛やどんな親子の愛にも優っていると悟った。 
 神は、彼の無限の愛以外のすべての背後にいらっしゃる。弟子たちや信者たちはほんの少しのその愛に酔った。そうでなければ、どんなに優れた人でも、誰が神の無限の本性を理解することができるだろうか」』

 このように私が話すと、すぐにプルナの顔は赤くなり、眼は涙でいっぱいになった。 
 プルナは私の手を握り、部屋を飛び出し、シャンプクル通りとコーンウォーリス通りの交差点に私を連れて行った。そして、彼は声を詰まらせてこう言った。

『ここで・・・ここで、私は師の愛を経験したのです。』

 私はプルナがこのように感情的になったのを見たことがなかった。彼はいつもとても穏やかで真面目な性格に見えた。その晩、街灯の明かりの下で見た彼の赤くなった顔に、私は言葉を失った。プルナはまだ抑えきれない感情に、声を詰まらせた様子でこう言った。

『それは本当です。ギリシュさんは正しい。誰が師を理解することができるでしょう? 誰が彼の動機のない、無償の愛を理解し得ましょう? 私はただの少年でした。私は彼の何を知っていたでしょうか? 彼の超人的な愛は、私に師が神の化身であると確信させました。』」

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