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パトゥル・リンポチェの生涯と教え(113)

◎ロンガ・トゥルクとパトゥルの絨毯

 ロンガ・トゥルクはパトゥルの足元に座り、二人はすぐに会話を始めた。話しながら、ロンガ・トゥルクはこっそりと、パトゥルの絨毯の毛をむしり始めた。パトゥルの形見として、絨毯の毛をいただきたかったのだ。
 それに気づいたパトゥルは叫んだ。

「一体おまえは、なんてことをしているのだ!」

 パトゥルがこの行動を認めていないと推測したロンガ・トゥルクは、即興で作り話をでっち上げてこう言った。

「ああ! これですか? えーっと、最近畜牛に伝染病が流行っておりまして、さらに畜牛がオオカミに襲われてるということが頻繁に起こっています。そこで、この良質な絨毯の毛をお守りとして、牛たちの首につけたらどうかと思いまして。」

 パトゥルはそれには全く騙されなかったが、形見欲しさにロンガ・トゥルクがでっち上げた作り話をおもしろがった。
 パトゥルは、絨毯の毛を集めることを許可しただけでなく、自分の服の生地をちぎって、その切れ端も形見として彼にあげたのだった。

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